なぜ赤ら顔に悩むのか?原因とメカニズムを理解しよう
赤ら顔に悩む人は、日本だけでも多く、その症状はさまざまです。最近では、頬や鼻周りが赤くなったまま収まらない、化粧品やケアをいろいろ試しても改善しない、と感じている方も多いのではないでしょうか。
赤ら顔は、多くの場合、肌の状態や血行、血管の状態、生活習慣など、さまざまな要因が絡み合って現れるものです。

赤ら顔の原因とは?
赤ら顔が起きる理由は一つではなく、原因もさまざまです。たとえば、
肌の敏感さやバリア機能の低下
外部刺激に弱く、ちょっとした刺激でも赤みやすい。
血管の拡張や血流の過剰な増加
血管が拡張しやすく、血液の流れが乱れることで赤みが出る。
皮膚の炎症や感染症
皮脂の乱れや常在菌の増加により、炎症状態に。
ホルモンバランスや生活習慣の乱れ
ストレスや睡眠不足、アルコールの摂取が影響。
遺伝や体質的な要素
先天的に血管が拡張しやすいケースもあります。
これらの原因を把握し、自分に合ったケアや改善策を見つけることが、赤ら顔の悩みを軽減する第一歩です。
このコラムでは、あなたの赤ら顔の自覚症状を元にタイプ別に分類して、正しいケア方法を身につけるヒントを解説していきます。
目次
1.【赤ら顔のタイプ一覧】あなたはどのタイプ?見極めのポイント
1-1. 敏感肌タイプ
1-2. ニキビ・ニキビ跡タイプ
1-3. 脂漏性皮膚炎タイプ
1-4. アトピー性皮膚炎タイプ
1-5. 酒さタイプ
1-6. 毛細血管拡張症タイプ
1-7. 菲薄化タイプ
1-8. ホットフラッシュタイプ
2.【タイプ別:特徴と原因】自分の赤ら顔を知るためのセルフ診断
2-1. 敏感肌タイプの特徴と原因
2-2. ニキビ・ニキビ跡タイプの特徴と原因
2-3. 脂漏性皮膚炎タイプの特徴と原因
2-4. アトピー性皮膚炎タイプの特徴と原因
2-5. 酒さタイプの特徴と原因
2-6. 毛細血管拡張症タイプの特徴と原因
2-7. 菲薄化タイプの特徴と原因
2-8. ホットフラッシュタイプの特徴と原因
3.【症状別セルフチェック】あなたの赤ら顔のタイプはこれだ!
4.【タイプ別:効果的なケアと予防法】今すぐできる改善ポイント
4-1. 敏感肌タイプへの優しいケア
4-2. ニキビ・ニキビ跡タイプのケアポイント
4-3. 脂漏性皮膚炎タイプのケアポイント
4-4. アトピータイプの適切なケア法
4-5. 酒さタイプの予防とケア
4-6. 毛細血管拡張症のケアの工夫
4-7. 菲薄化肌のケアと生活習慣の見直し
4-8. ホットフラッシュへの対策と心のケア
5.【まとめ】自分の赤ら顔タイプを理解して生活習慣やスキンケアを見直そう
1.【赤ら顔のタイプ一覧】あなたはどのタイプ?見極めのポイント
まず初めに赤ら顔のタイプを8つに分けて紹介していきます。見極めポイントにある症状がより多く当てはまるものが何なのか、ご自身の自覚症状に合わせて確認してみてください。
1-1. 敏感肌タイプ
特徴:ちょっとした刺激ですぐに赤みやかゆみが出やすく、乾燥しやすい肌。
見極めポイント
□乾燥や突っ張り感が常にあり、皮膚が薄くみえることが多い。
□外気温の変化や風、紫外線に敏感で、すぐに肌荒れや赤みが出る。
1-2. ニキビ・ニキビ跡タイプ
特徴:ニキビやその跡による慢性的な赤み。
見極めポイント
□顔の特定部分(特に頬やあご)にニキビや吹き出物が頻繁にできる。
□ニキビが治った後も、赤みや色素沈着が残りやすい。
□肌質は乾燥肌というよりも脂性肌に近い
2-3. 脂漏性皮膚炎タイプ
特徴:脂性肌の皮膚炎で、脂が多く脂っぽさと赤みが特徴。
見極めポイント
□Tゾーンや側頬に脂が目立ち、湿疹やフケが出る。
□皮膚がべたつき、少し痒みやヒリヒリ感も伴う。
□赤みがある箇所はカサカサしている
2-4. アトピー性皮膚炎タイプ
特徴:乾燥やかゆみを伴う慢性の皮膚疾患。
見極めポイント
□顔だけでなく、身体の他の部分にも湿疹やカサつきが見られる。
□皮膚の乾燥がひどく、しみやすく、かゆみが頻繁に起きる。
□細かな皮膚の裂け目や粉吹きが見られる。
2-5. 酒さタイプ
特徴:顔の中心部に血管拡張とともに赤みが出て、長く続く。
見極めポイント
□頬や鼻周りに常に赤みがあり、血管が目立つ。
□アルコールや辛い食べ物、ストレスによって症状が悪化しやすい。
□30代以降になってから発症した
2-6. 毛細血管拡張症タイプ
特徴:血管がクモの巣のように拡張し、浮き出る。
見極めポイント
□顔の特定部分(鼻周りや頬)に血管が透けて見え、クモの巣のような血管網が浮き出ている。
□かゆみがある。
□皮膚が乾燥していて敏感
2-7. 菲薄化タイプ
特徴:肌が非常に薄く、血管や血管拡張が透けて見える。
見極めポイント
□皮膚が薄く、触れるとほとんど弾力がない。
□かゆみを感じ、ヒリヒリとしみやすい。
□乾燥しており特に頬や鼻に赤みが出やすい
2-8. ホットフラッシュタイプ
特徴:ほてりや火照り、顔の火照りを頻繁に感じる。
見極めポイント
□突然の火照りやほてりを感じ、その後にのぼせる感じが続く。
□ホットフラッシュは一過性ではなく頻繁に繰り返す。
□顔だけでなく、体全体や手足も熱くなったり、震えや発汗を伴うことがある。
これらの項目の中で、一番当てはまるものが多いのがあなたの赤ら顔タイプである可能性が高いです。
4. 【症状別セルフチェック】あなたの赤ら顔のタイプはこれだ!
さらに、自分の肌の状態や症状をじっくり振り返ってみることで、あなたの赤ら顔の原因やタイプを絞り込むことができます。以下のチェックリストを参考に、いくつ当てはまるかを確認してみてください。
※複数の項目に当てはまる場合や、様々な症状が混在している場合もあります。その場合は複数のタイプの可能性も考えましょう。
顔にちょっとした刺激や乾燥だけで赤みやかゆみが出やすい
〇 化粧品や洗顔料を変えたときに肌が赤くなりやすい
〇 乾燥や外的刺激で顔がすぐにピリピリ・ムズムズする
〇 風や紫外線に当たると、すぐに赤みや炎症を感じる
→ これは【敏感肌タイプ】の可能性が高いです。
頬やあごにニキビや吹き出物が頻繁にできる
〇 顔の特定部分にニキビや吹き出物がいつもある
〇 ニキビが治っても跡や色素沈着が残る
〇 肌がザラついたり硬くなることがある
→ これは【ニキビ・ニキビ跡タイプ】の特徴です。
顔のTゾーン(額・鼻・あご)が脂っぽくなる
〇 顔の脂やべたつきが気になる
〇 皮脂やフケが出やすく、不快感がある
〇 皮脂が原因で肌がべたつき、化粧崩れしやすい
→ これは【脂漏性皮膚炎タイプ】が疑われます。
乾燥や粉吹き、ひび割れが目立つ
〇 乾燥しやすく、肌が粉のように剥ける
〇 かゆみやひび割れを伴う
〇 しみやしわが深くなる
→ 【アトピー性皮膚炎タイプ】や【菲薄化タイプ】の可能性があります。
頬や鼻の周りに血管網やクモの巣のような血管が見える
〇 血管が透けて見えている
〇 触ると血管が柔らかく浮き出る
〇 頬や鼻に常に赤みが持続している
→ 【毛細血管拡張症タイプ】や【酒さタイプ】かもしれません。
顔全体がほてったり、火照る感じが頻繁に起きる
〇 突然の火照りを感じる、また頻繁に繰り返される
〇 熱さを伴い、触っても熱い感じがある
→ こちらは【ホットフラッシュタイプ】の可能性が高いです。
5. 【タイプ別:原因と対策】今すぐできる改善ポイント
自分の赤ら顔のタイプを理解したら、その原因に合わせた適切な対策を取りましょう。ここでは、代表的なタイプごとに、今すぐ役立つ改善ポイントと注意点を解説します。焦らず続けることで、肌の状態も徐々に改善されていきます。
5-1. 敏感肌タイプへの優しいケア
- 刺激の少ないスキンケアを選ぼう:香料やアルコールを避け、敏感肌用や低刺激の製品を選びましょう。
- 保湿を徹底的に行う:肌のバリア機能を守るため、保湿成分の入った化粧水やクリームを丁寧に使いましょう。
- 外部刺激を避けよう:紫外線や風、乾燥から肌を守るために、帽子や日傘を活用し、適度な湿度を保つようにしましょう。
特に敏感肌の方は洗顔やクレンジングでの誤りが多いので、以下の記事も参考にしてみてください。
5-2. ニキビ・ニキビ跡タイプのケアポイント
- 過剰な洗顔を避ける:洗顔は1日2回程度にし、ゴシゴシこすらず優しく洗いましょう。
- 脂っぽさをコントロール:油分の多い食事や刺激の強いスキンケアは控え、バランスの良い食生活を心がける。
- ニキビの触りすぎに注意:触ると炎症や跡が残りやすくなるため、なるべく触らないように。
ニキビ跡のケアについては以下でも紹介しています。
5-3. 脂漏性皮膚炎タイプのケアポイント
- 皮脂コントロールを意識した洗顔:マイルドな洗浄料で不要な皮脂だけを落とすことを心がける。
- 過度な乾燥を防ぐ:脂を抑えつつも、十分な保湿を行うことが重要。
- 刺激の少ないスキンケアを選択:アルコールや防腐剤が少ない製品を利用しましょう。
5-4. アトピー性皮膚炎タイプの適切なケア法
- 皮膚の乾燥を防ぐ:頻繁に保湿を行い、乾燥しやすい季節や乾燥した環境では特に注意。
- 刺激物を避ける:香料や着色料、防腐剤入りの化粧品は避け、低刺激タイプを選ぼう。
- 刺激を与えない:タオルでこすりすぎたり、熱いお湯で洗ったりしないように注意。
アトピー性皮膚炎の具体的なケア方法は以下から確認いただけます。
5-5. 酒さタイプの予防とケア
- 血管の拡張を抑える生活習慣:激しい温度変化やアルコール、辛いものを控える。
- 紫外線対策を入念に:日焼け止めの使用や日傘の利用を忘れずに。
- 刺激の少ないスキンケア:低刺激の保湿剤や、医師の指導に沿ったケアを行う。
5-6. 毛細血管拡張症のケアの工夫
- 肌を優しく扱う:摩擦や強い刺激を避け、優しく洗顔と洗顔後のケアを。
- 血管の目立ちにくいメイクやケア:血管を隠す化粧品や、血管の拡張を促さない成分を選ぶ。
- 温度調整に注意:熱いシャワーやサウナは控え、肌を冷やすことも効果的。
5-7. 菲薄化肌のケアと生活習慣の見直し
- 肌への摩擦を避ける:クレンジングや洗顔のときも、優しく押さえるように洗うことを心がけましょう。ゴシゴシこすったり、タオルで強くこすったりしないことが大切です。
- 紫外線や冷暖房の影響を減らす:日差しや空調は肌を乾燥させ、菲薄化を悪化させるため、UVカットの帽子や日傘、スキンケアアイテムを工夫しましょう。
- 刺激の少ないスキンケアを選択:低刺激処方の化粧水やクリームを選び、香料や防腐剤を避けると肌への負担を軽減できます。
- 十分な保湿と栄養補給:保湿成分が豊富な化粧品を使用し、内側からもビタミンやミネラルを意識して摂取しましょう。特にビタミンCやEが肌の修復に効果的です。
生活習慣の見直し
規則正しい生活と十分な睡眠:肌の修復には質の良い睡眠が不可欠です。遅くまで起きたり、睡眠不足にならないように心がけましょう。
ストレス管理:ストレスは血管の拡張や肌荒れを誘発します。リラックスできる時間や趣味を持ち、多忙な生活の中でもケアの時間を確保しましょう。
過度な温熱や寒冷刺激を避ける:熱すぎるシャワーや寒すぎる外出は、血管や肌には負担です。ぬるめのシャワーと適温の環境を心がけましょう。
5-8. ホットフラッシュへの対策と心のケア
ホットフラッシュは、突発的な火照りや顔のほてりを伴います。これらの症状は、体温調整や精神的なストレスとも深く関係しているため、適切な対策と心のケアが重要です。
1. 体温調整を意識した生活習慣
- 適度な運動を取り入れる:ウォーキングやストレッチなど穏やかな運動は、血行促進と体温調整に効果的です。ただし、激しい運動は逆効果になる場合もあるので注意しましょう。
- 冷房や扇風機を賢く使う:エアコンを適度に調整し、温度差による体調変化を避けるとともに、冷たい飲み物や冷却グッズを活用して体の熱を逃しましょう。
- 温度や刺激に敏感な場合は衣服を調整:重ね着や薄手の衣服を組み合わせて、体温調節をしやすくしましょう。
2. ストレス軽減とリラクゼーション
- 深呼吸や瞑想を取り入れる:緊張やストレスがホットフラッシュを悪化させることが多いので、ゆったりとした呼吸やリラックスの時間を持つことが有効です。
- 趣味やリラックスできる活動に取り組む:音楽や読書、趣味の時間を大切にし、精神的な安定を図りましょう。
3. 食事と生活の工夫
- 刺激物を控える:辛い食べ物やアルコール、カフェインは血管拡張を促すため、控えめにしましょう。
- 規則正しい食事:食事も温度や栄養バランスを意識し、血糖値の乱高下を防ぎましょう。
4. 自分の体の変化に気づくこと
- 症状の記録をつける:いつ、どのような状況でほてりや火照りが起きやすいかを記録して原因を探ると、対策も立てやすくなります。
- 医師や専門家に相談:頻繁に症状がひどくなったり、日常生活に支障をきたす場合は、専門医との相談も検討しましょう。
6. 【まとめ】自分の赤ら顔タイプを理解して生活習慣やスキンケアを見直そう
これまでの内容を振り返ると、自分の赤ら顔の原因やタイプを理解することが、美肌への第一歩であることが分かります。赤ら顔にはさまざまなタイプがあり、それぞれに合ったケアや生活習慣の見直しが必要です。
自分のタイプを正確に知ることの重要性
肌の状態や症状を詳しく観察し、自分に当てはまるタイプを特定しましょう。
複数のタイプを持つ場合もあります。焦らず、少しずつ改善を意識してください。
正しいセルフケアと生活習慣の見直し
自分の原因に沿ったスキンケアや日常生活の工夫を取り入れることが、肌の状態を改善します。
ストレスや不規則な生活、偏った食事も、赤ら顔を悪化させる原因となります。バランスの良い生活を心掛けましょう。
焦らず続けることが成功の秘訣
一度に劇的な改善を期待せず、地道にケアを続けることが大切です。
すぐに変化を感じられなくても、継続することが望ましいです。
<重要>専門医の意見を参考に
タイプ別において、特に脂漏性皮膚炎、アトピー性皮膚炎、酒さ、ホットフラッシュに該当する方はまずは専門医に相談をしてみることから始めましょう。
また、自分の状態が改善しない、または悪化していると感じたら、皮膚科や専門医の診察、治療をうけることをおすすめします。
あなたの肌は、あなた自身で守り育てるものです。自分の特徴を理解し、適切なケアや生活習慣に気をつけることで、少しずつ理想の肌に近づけます。焦らず、一歩一歩進めていきましょう。美しい素肌への道は、あなたの努力と継続次第です。