はじめに
赤ら顔は見た目のコンプレックスは日常生活やメンタルに大きな影響を与えることがあります。特に、朝起きたときに肌が白く、顔が赤くなる悩みは誰にも相談しにくく、どう対処すればよいか迷う方も多いのではないでしょうか。
朝は肌が白いのに昼をすぎると赤ら顔、という症状の人が最近多くなっています。
朝は白いのでケアしなくても良いと思われがちですが、赤ら顔の症状が出ていることも事実なので、しっかりとしたケアが必要ですし、一方で酒さと呼ばれる皮膚疾患のレベルまでは達しておらず、正しいケアができれば十分に改善できる可能性があるため、原因と対策をしっかりと理解しましょう。
目次
1.赤ら顔のチェックリスト
1.1赤ら顔になりやすい人の特徴チェックリスト
1.2赤ら顔の症状チェックリスト
2.赤ら顔を悪化させる要因
2.1紫外線によるダメージ
2.2生活習慣の影響(運動)
2.3生活習慣の影響(食事)
2.4生活習慣の影響(ストレス)
3.朝白いのに日中に赤ら顔になってしまう
3.1夜になると赤ら顔になるという人も
4.日中や夜になると赤ら顔や肌の赤みが気になる人の対策
4.1太陽光(≒紫外線)への対策
4.2生活習慣への対策(運動やライフスタイル)
4.3生活習慣への対策(ストレス)
1.赤ら顔のチェックリスト
赤ら顔の詳細については、以下のコラムで詳細に紹介していますので、確認をしてみてください。
ここでは赤ら顔のチェックポイントを紹介していきます。
1.1赤ら顔になりやすい人の特徴チェックリスト
赤ら顔になりやすいのかどうか、まずは以下のポイントでチェックしてみましょう。- 皮膚が薄い
- 肌の色が白い
- 肌バリア機能が低下している(敏感肌)
- 両親や祖父母に赤ら顔の方がいる
上記のような特徴を持つ方が赤ら顔になりやすい方と言われます。
遺伝性の赤ら顔については、スキンケアだけでは対策が不十分な場合もあり、皮膚科専門医の指導が必要となりますので、医療機関の受診をおすすめします。
遺伝性の赤ら顔についての詳細は以下でも確認いただけます。
1.2赤ら顔の症状チェックリスト
次に、赤ら顔の症状のチェックリストです。
- 顔の広い範囲に赤みがある
- ほてりやピリピリとした感覚がある
- ニキビのようなブツブツがある
- 細かな血管が透けて見える
- 毛穴が目立って見える
毛穴の炎症なのか、赤ら顔なのかの判断は自己診断では難しいところもありますが、特に血管が透けて見えるという方は注意しましょう。
なお、毛穴周りに赤みがあったり毛穴が開いていたりする方は皮脂の多いタイプと考えられています。
2.赤ら顔を悪化させる要因
酒さと呼ばれる皮膚疾患まではいかないけれど、赤ら顔であったり、肌の赤みが気になる人は多くいます。
この状態の方は正しいケアをすることがもちろん重要ですが、まずは何が赤ら顔の症状を助長するのかという悪化させる要因を正確に理解することが重要です。
2.1 紫外線によるダメージ
赤ら顔の方は、肌のバリア機能が低下している状態にあるため、外部からの刺激に非常に敏感です。特に注意しなければいけないのが紫外線です。
もともと肌の状態が弱かったり、軽度な炎症を起こしている状態の肌に紫外線のダメージが加わることで、炎症状態が悪化して、肌が赤みを帯びていくというものです。
紫外線量は、春夏のシーズンになると朝7時頃からが増え、9時頃から急激に増加します。
曇りの日であっても、晴れの日と比べて6割程度の紫外線量があると言われますので、天候によらず、季節を通じてのケアが必要不可欠です。
2.2 生活習慣の影響(運動)
激しい運動を日常的に行う方は、急激に血行が促進されるため、肌の赤みが急に出現することがあります。
生活習慣の影響(食事)
特に辛い食べ物やスパイスを好んで多く摂取する方は同様の理由で、肌の赤みが急激に出現してしまうことがあります。
生活習慣の影響(ストレス)
ストレスというのは様々なものがあり、これらをゼロにして生活することは現実的には不可能ですが、受けたストレスが肌に出やすいというタイプの方もいます。
ストレスというと、マイナスのものをイメージしますが、心理的な負荷という意味ではプラスのことでもストレスとして受け取られます。
例えば、結婚する、ことのストレスは、退職するということより大きいことが研究でもわかっています。
このようにあらゆる変化がストレスの一つではあるので、なくすというよりもライフスタイルとしてどううまく対処するかということを検討する必要があります。
外部リンク:ライフイベント法とストレス度測定
このように、赤ら顔を悪化させる原因は日常の環境の中に潜んでいます。
これらの要因がこの後紹介する、朝は白いのに・・・という方に悪影響を及ぼしていると考えられます。
3.朝白いのに日中に赤ら顔になってしまう
起きた直後の状態というのは、前日から自宅にいて環境の変化要因が少なく、ストレス値が低下した状態にあります。上述のように紫外線や食事、運動などの変化要因もないため、赤ら顔の症状自体が悪化する要因が少ない状態だと考えられます。
このような状態の方が仕事に出たり、日中外出されることで、上述のような環境要因に多く触れてしまい、赤ら顔の症状を出現させることになります。
ちなみに、夜になると顔が赤くなる、という方もいらっしゃいます。
ここでも上記同様の考え方で捉えることができ、急激な温度や湿度などの環境変化によるものが影響している可能性もありますし、肌質に合わないスキンケアをしてしまっており、肌にストレスがかかってしまっている可能性があります。
4.日中や夜になると赤ら顔や肌の赤みが気になる人の対策
こうした赤ら顔症状を繰り返していると、日中はしっかりとメイクしておいてカバーするという方も少なくありません。
その場合、スキンケアの中でも最も重要になるのは、落とすスキンケア、つまり洗顔やクレンジングです。
特にメイクを落としていくクレンジングは最重要項目のため、ぜひ参考にしてみてください。
ここでは、スキンケアではなく、上記に上げた原因に対して、それぞれ対応可能な方法について紹介していきます。
4.1 太陽光(≒紫外線)への対策
紫外線への対策としては日焼け止めによって肌を保護することが挙げられます。
SPF50以上、PA3+以上を3時間ごとにしっかりと塗り直すなど、外出が続く際には対策を講じましょう。
太陽光にはいくつかの種類があり、紫外線の他に赤外線があります。
この赤外線は日焼け止めでは対応ができませんので、物理的な日光を遮断するという工夫が必要となります。日傘や長袖、ツバの長い帽子や無駄な外出を避けるというような物理的な対策が効果的です。
また、最近では接触冷感のある機能性の衣服なども増えています。
温度が高まることで、肌の代謝や血行が過剰に促進されてしまい、赤ら顔の症状につながることはよくありますので、そうした対策も含めて検討しましょう。
4.2 生活習慣への対策(運動やライフスタイル)
激しい運動等による血行が過剰に促進されることで赤ら顔の症状が出やすくなるため、症状が気になる状態にあるときはこのような運動は割けましょう。
また、最近ではストレスケアや美容としても老若男女問わず人気なのがサウナです。
サウナによる自律神経のケアなどが注目を集めていますが、高温のドライサウナにしても、それに比べてやや低温のミストサウナなどにしても、血行促進の点はもちろんですが、弱った状態の肌に対しては直接的な熱さのダメージがありますので、症状が出ている状態では基本的には避けるべきです。
同様に自宅でのお風呂などにおいても長時間熱いお風呂に浸かるなども避けましょう。
4.3生活習慣への対策(ストレス)
生活習慣として、上述の運動やライフスタイル以外の部分ではストレス対策が必要です。
ストレスを完全にない状態にするのは現実的ではないので、いかに減らせるか、または受けた後にどう対処するか、という部分がメインの対策となるでしょう。
規則正しい生活を
昔ながらの内容とはなりますが、規則正しい生活を送ることはストレス対策の基本のキです。
特に睡眠と食事については、重要な点です。
症状が強く出ているような状態のときにはアルコールは避けた方が良いです。
食事に当たっては、バランスを意識して、特に食事を通じて取り入れたい栄養素としては、
- ビタミンA(レバー、春菊):新陳代謝の促進
- ビタミンC(ブロッコリー、ほうれん草、じゃがいも):色素沈着の防止
- ビタミンE(アーモンド、かぼちゃ、赤ピーマン):血流促進、炎症抑制
が挙げられます。
また、一部の研究では、赤ら顔の方は冷え性を持つ方が多いという報告もあります。
このような状態の方は、胃腸へ負担をかける食事をしてしまうことは火照りを助長してしまい、赤ら顔への悪影響があるという報告もなされています。
食事の仕方としては、食べ過ぎ、食べなさすぎを避け、腹八分目を目安に。
よく噛んで、早食いしないことも重要です。
最近注目されている腸内環境との関係性も深いことで知られていますので、発酵食品なども取り入れ、健康的な食事を目指しましょう。
良質な睡眠
受けたストレスを持ち越さないという意味では良質な睡眠は重要なポイントです。
肌が回復する時間帯として、22時以降のホルモン分泌が盛んになるシンデレラタイムという考え方があります。
現在のライフスタイルとして、22時に眠るのは早いと思われるかもしれませんが、肌が外部、内部ともに悪影響にさらされずに、自律的に修復、回復する時間帯は一日の中でその時間帯しかありません。
少なくとも6時間以上の睡眠時間、理想的には8時間とされますが、十分な睡眠ができるようにリラックスタイムを設けられるとよいでしょう。
朝は白いのに、日中になると肌が赤くなって気になってしまうという方は年々増加傾向にあります。正しい原因を知り、健やかな肌とともに自信に満ちた毎日を送りましょう。